毎月大量にリリースされるゲーム。なかなか仕事や学業でプレイする時間が取れない。でも、なにか手軽にクリアできるおすすめゲームはないか。ここでは、そんなあなたに、数時間程度でクリア・エンディングまで到達できるゲームタイトルをご紹介いたします。
ぜひゲームライフの参考にしていただければと思います
以下の紹介順は、特にランキングを意識したものではありません。今後も、随時おすすめの作品を追加していきます。
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クリアまで10時間以内のおすすめゲーム
A Short Hike
短い時間で、ちょっとした癒しを求めるなら「A Short Hike」がおすすめです。
まるでNintendo DSのゲームような独特の温かいグラフィックで描かれた本作は、主人公である鳥の少女「クレア」が、親戚のおばさんに連れてられ、「ホークピーク州立公園」という島の山頂を目指すという、なんともコンパクトで可愛らしいストーリ。
山頂にたどり着くには、「黄金の羽」というアイテムをいくつか収集する必要がありますが、小さな島には様々な動物NPCがいて、インタラクトし、お手伝いイベントをこなしたり、のんびりとした時間を過ごします。
日本語ローカライズされた温かみのあるテキストも素晴らしく、心地よいBGMとともに、つかの間の癒しの時間を楽しんでみてください。
多くのプレイヤーは2時間足らずで到達できることでしょう。
「A Short Hike」は、PS4、 Nintendo Switchのほか、PCなどでもプレイ可能です。
「A Short Hike」評価・レビュー風ノ旅ビト
極上の癒しの時間を味わいたいならば、「風ノ旅ビト」は絶対に外せない作品でしょう。
本作は、2012年にリリースされた作品ですが、当時のゲーム・オブ・ザ・イヤーを総なめにするほどの超傑作です。
本作では、プレイヤーは、赤いクロークのような衣装をまとった「旅ビト」となって、文明の痕跡が残る広大な砂の世界の向こう、高くそびえる山に向かって進んでいきます。文字や言葉による説明は排されており、美しいビジュアルと演出だけで世界観を表現する独特な作風になっていいるものの、何をすればよいか分からなくなるということはなく、少し操作するだけで直感的に何をすればよいのか、どこを目指すべきか分かってきます。
また、「風ノ旅ビト」の最大の魅力の1つは、本作を彩る楽曲でしょう。まるで夕陽を浴びてキラキラ光る雪山のような美しい砂の坂道を、流麗なフルオーケストラ楽曲で、滑走したときは、意図せず感情がほとばしり涙腺が緩む体験をしました。ぜひヘッドホンをして音量大きめで体験することをお勧めします。
ゲームとしてはすごくシンプルで、もちろんゲームオーバ等はありません。3時間ほどでクリア可能です。もし、まだ未プレイの方は、本作はゲーム史に残る傑作なので、ぜひ必ずやプレイしてみてください。
本作は、オンライン機能に対応しており、他のプレイヤーと旅をともにすることが可能です。ただし、相手が誰なのかといった具体的なプレイヤー名などは、ゲームクリア後まで分からず、文字や音声による直接的な会話もできません。この「緩い繋がり」もまたノンストレスで好印象です。
The Gardens Between
短い時間で、独創的なパズルゲームを楽しみたいなら、「The Gardens Between」もお勧めです。クリアまで、5,6時間程度のボリューム感なので、忙しい社会人でも取り組みやすい作品になっています。
プレイヤーは、友情を育んだ少女Arinaと少年Frendtの二人を操作して、現実世界から異世界に迷い込んだ水上の島々を探索します。島々には二人の思い出が表現されたノスタルジックなオブジェクトや風景があり、それらを通して二人の物語が語られていきます。
ゲームとしては、ステージクリア型の構成になっており、各ステージでプレイヤーは、時間を進めたり戻したりすることで、主人公2人の行動や島の状況を変化させることが可能です。この仕掛けを使って、島の謎を解きながら最終的に主人公2人をゴールに導いていくシステムとなっています。特にゲームオーバの概念はなく、難易度も適度なので、ゆっくりと謎解きを楽しむのがよいでしょう。
本作「The Gardens Between」は、その高いアート性からも、2020年のインディペンデント・ゲームズ・フェスティバルで最高賞であるシューマス・マクナリー・グランプリを受賞するなど、客観的にも非常に高い評価を得ており、未プレイの方は、ぜひともプレイをお勧めしたい作品です。
Stray
2022年に、Twitterのトレンドに飛び込むほど大きな話題にもなった「Stray」。
本作は、単なる猫が可愛いゲームというだけでなく、サイバーパンクで細部まで作り込まれた世界観や奥深いシナリオ、それでいて、5,6時間程度でクリアまで到達できる、高密度で遊びやすいアドベンチャーゲームになっています。
プレイヤーは、家族から外れてしまった一匹の野良猫となり、人間のいないロボットだけが暮らす不思議な地下世界に迷い込んでしまいます。その世界のロボットたちと交流しながら、謎を解いて帰路を探す旅に出ます。
ゲームシステムとしては、キーアイテムを探す探索要素や、敵から逃げたり隠れたりするアクション・ステルス要素、そしてロボットとの会話やコンタクトによるアドベンチャ要素で成り立っており、決して斬新なものではないものの、全てがコンパクトで高密度な体験に昇華されています。
私も本作をプレイするまでは、単なる可愛い猫ゲーなのかなと想像していたのですが、その作り込みや世界観に圧倒。最後のエンディングも非常に印象に残っており、個人的には、2022年のベストゲームの1つです。
「Stray」評価・レビューNight in the Woods
忙しい社会人でも、遊びやすいコンパクトなアドベンチャーゲームを探しているなら「Night in the Woods」がおすすめです。本作は、クリアまで7~8時間程度のボリュームになっています。
本作は、主人公メイが、アメリカの小さな町「ポッサム・スプリング」に、大学を中退して帰省するところから始まります。懐かしい友人と再会するも、活気のない街で、やる気の出ない無力感の中、ただただ鬱屈した日々が過ぎ去っていく・・・。夜中に森にパーティへ出かけたり、バンド練習をしてみたり、若いころの生きづらくて、あの”グサグサ”くる感情が繊細に表現されています。
ゲームは基本的に、会話ベースのアドベンチャーゲームとなっていますが、途中、ギターを弾くなどのミニゲーム(音ゲー)も用意されています。とはいえ、やはり、非常に丁寧に日本語ローカライズされた、皮肉とブラックユーモアの効いた会話を味わうのが本作の醍醐味と言えるでしょう。
本作は、心温まる人情劇でありながらも、心の病や抑鬱、中流・下層階級の淀み、そしてゆっくりと終わりを迎えるアメリカの小さな町という、どこにでもある普遍的なテーマを内包した物語になっており、そんな雰囲気にどっぷり浸ってみたい方には特におすすめです。
「Life Is Strange(ライフ イズ ストレンジ)」「フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと」のようなゲームが好きな方には本作はお勧めです。
Unpacking | アンパッキング
荷造りゲームという唯一無二のゲーム性で話題になった「Unpacking」。こちらも非常に評価が高いうえ、クリアまで5,6時間程度というコンパクトな内容になっており、癒されたいあなたにとてもおすすめな作品です。
本作は、非常にシンプルでありつつも、とても風変わりなゲーム性で、プレイヤーはある主人公の引越し先の部屋に置かれた段ボールの梱包を次々と開封し、荷物を思い思いに部屋の棚や机などに並べていくというシステムになっています。
特にゲーム画面に、主人公が登場するわけではないので、プレイヤーが段ボールを開封しながら、出てくるアイテムを通じて、主人公の性格や人間性、どんな人生を送ってきたのか、そして、今どんなことに夢中になっているのか等を、想像しながら追体験する形になっています。
「Unpacking | アンパッキング」評価・レビューEndling – Extinction is Forever | エンドリング
動物好きなら、涙ボロボロになる作品「Endling」。本作は、荒廃した世界で生き抜く、母キツネと子キツネ4匹の物語。
プレイヤーは母キツネとなり、人間に捉えられてしまった1匹の子キツネを探す旅に出ます。残された3匹の子キツネは、無邪気でありながらも、健気に母キツネについていきます。母キツネは、時に空腹の子キツネに餌を届け、自然界の厳しさの中、生き抜くすべを教えていきます。
ゲーム内には時間の概念があるものの、セリフやテキストと言った言語による説明はほぼありません。唯一の手掛かりとなる、捉えられた子キツネの残した匂いをもとに探索を進める形になります。
約4~5時間程度でたどり着くエンディングにはグッと心に残りました。母性とはなにか、生きるとは何かを問いかける隠れた名作「Endling」。ぜひプレイすることをお勧めします。
GRIS
「GRIS」は、スペインのインディーゲームスタジオNomada Studioによって制作された、アート作品のような2Dアクションゲームです。プレイヤーは、主人公の少女「グリス」とともに、彼女の感情や悲しみを象徴する幻想的な世界を旅します。
このゲームも、およそ3〜4時間でクリア可能な短編ゲームで、手軽に深い体験ができる作品として高く評価されています。
最大の魅力は、なんといってもそのビジュアルアートと音楽。手描きのように美しくデザインされたステージやキャラクター、さらに感情を揺さぶるサウンドトラックが、プレイヤーを没入させます。アクションゲームとしては難易度が低く、シンプルな操作で誰でも楽しめるため、アートとストーリーに集中できます。
また、セリフは一切なく、感情の変化や物語をアートと音楽だけで表現している点が特徴です。短時間で感動的な物語を体験したい人や、美しいビジュアルと音楽に惹かれる人におすすめのゲームです。
Nomada Studioの最新作『NEVA』も2024年10月にリリース予定!
The Plucky Squire ~ジョットと不思議なカラクリ絵本~
「The Plucky Squire」は、All Possible Futuresが開発し、デボルバー・デジタルがパブリッシャーを務める、2024年にリリースされたインディーゲームです。短時間でクリア可能なアクションアドベンチャーで、プレイヤーは「ジョット」という絵本の主人公を操作し、2Dの絵本の世界と3Dの現実世界を行き来するというユニークなゲーム体験が楽しめます。
最大の魅力は、2Dと3Dをシームレスに切り替えるゲームプレイ。ジョットは本の中では2Dキャラクターとしてパズルを解き、戦闘を行いますが、時には本から飛び出して3D空間に移動し、さらなる冒険を繰り広げます。この斬新な構造が、ゲームを進めるごとに新鮮な驚きを提供します。
特に、ボス戦はその都度異なるミニゲーム形式で行われ、例えばボクシングやカードバトルなど、場面ごとに全く違った体験ができる点も見どころです。
また、ビジュアルと音楽も高い評価を受けており、カラフルで温かみのある絵本風の世界がプレイヤーを惹き込みます。クリアまで約10時間程度と、短時間で充実したストーリーを楽しみたい人におすすめのゲームです。
「The Plucky Squire ~ジョットと不思議なカラクリ絵本~」評価・レビュー 【PS5 / Nintendo Switch】Owlboy
「Owlboy」は、ノルウェーのインディーゲームスタジオD-Pad Studioが開発した2Dアクションアドベンチャーゲームです。長い開発期間を経て2016年にリリースされ、特に美しいドット絵と深い物語が大きな魅力です。ゲームの舞台は、空に浮かぶ島々が点在するファンタジー世界で、プレイヤーは翼を持つ主人公「オタス」を操作します。
Owlboyの最大の特徴は、空を自由に飛び回りながら冒険を進めるアクションと、仲間との連携を活用したパズル要素です。オタスは戦闘能力を持たないため、仲間の助けを借りて戦います。仲間それぞれが異なる能力を持っており、その組み合わせが戦略の鍵となります。
また、Owlboyのストーリーは非常に感動的で、オタスが自己肯定感に悩む姿や、仲間との友情を描いたテーマが心を揺さぶります。手書きの美しいグラフィックや緻密なサウンドデザインがその感動をさらに引き立て、ゲーム全体に温かみを与えています。
短時間でクリア可能なゲームですが、ノスタルジックなドット絵と豊かな物語で、短い時間でも深い満足感を得られる作品です。