昨今、メトロイドヴァニア系のインディーゲームが活況を呈している、そんな中、リリースされるや早くも「神ゲー」と好評な「ENDER LILIES」をプレイすることが出来たので、さっそくレビュー。
「ENDER LILIES(エンダーリリィズ)は、純国産ゲームで、PCのほか、PS4,Nintendo Switchなどマルチプラットフォームで展開中。
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王道メトロイドヴァニア
本作は、主人公の白巫女が「死の雨」により滅びた王国の謎を解き明かすストーリをベースに、入り組んだマップを隈なく散策する2Dアクションだ。
舞台となる「果ての国」は、ダークファンタジーをテーマに荘厳な王城、水没した深森、地下の禁じられた汚染領域など、悲劇的で美しい世界で構成される。また特筆すべきは、音楽の素晴らしさである。幻想的なピアノ等、どの楽曲も心に残る印象的なものばかりであった。このあたりの雰囲気は、ホロウナイトに通ずるものを感じた。
主人公の少女「リリィ」は最初は、攻撃とジャンプくらいしかできないが、ゲームを進めていく中で、能力を強化し、できることが増えていく。できることが増えていくと、これまで行けなかった場所が行けるようになり、さらに奥地を探索しながらマップを少しずつ埋めていく。 まさに王道メトロイドヴァニアである。
ソウル系・高難度アクション
本作の難易度は、いわゆる「ソウル系」「死にゲー」と言われるように、可愛いキャラクターの見た目とは裏腹に、比較的高難易度な設計になっている。特にボス戦では、ボスの残りのHPに応じて、攻撃パターンが変わっていき、初見で攻略することはかなり難しい。何度も死を繰り返しながら、敵のパターンを覚えて攻略していく必要があるだろう。
ただ、本作では死んでも、セーブポイントに戻る以外、特段大きなペナルティーはなく、その点は、親切な設計と言える。また、敵を倒すことで経験値が得られるので、レベルアップしてから再戦したり、手に入れた様々なスキルを組みかえることによって、ボス撃破のための最適解を見出しいくことが出来る。スキルも26種類用意されており、それぞれについてレベルの概念があるので、遊び方のバリエーションも豊富だ。
こうして、何度も何度もリトライを繰り返す中で、攻略を見出し、ボスを撃破できたときは、安堵と心地よい達成感に包まれるだろう。
考察の余地とマルチエンディング
このジャンルの特有の1つでもあるが、ある程度シナリオはプレイヤーに考察の余地を残し、多くは語らないつくりになっている。随所に残されたメモを収集しながら、ストーリの行間を読み解いていくところが本作の魅力の1つでもある。またエンディングについても3種類用意されており、ぜひすべてのエンディング到達までチャレンジしてほしい内容となっている。
Hollow Knight (ホロウナイト)が好きなユーザあれば、間違いなく本作はお勧めできるメトロイドヴァニアの新たな傑作である。
プレイ時間:約15時間
プラットフォーム:PS4 on PS5
レビュータイミング:クリア後