PS4/Xbox One/PCで2021年3月に配信された「Paradise Lost」。トレーラを見た時から、その美麗なグラフィックやポストアポカリプスの世界観に個人的に気になっていた作品。この度、プレイし、クリアまで到達したので、さっそくレビュー。
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対戦後のIFの世界を描いたウォーキング・アドベンチャー
第二次世界大戦が20年以上続いたという歴史のIfをテーマに、一人の少年による一人称視点のアドベンチャーゲーム。特に戦闘やアクション、ゲームオーバーといった概念はなく、「ウォーキング・アドベンチャー」や「ウォーキング・シミュレーター」などと言われるジャンルのゲームとなる。
ストーリーとしては、12歳の少年である主人公サイモンが、母の死後、ポーランドの荒れ地の中で、ナチスが残した地下核シェルターを発見する。母親が大事にしていた写真に写る謎の人物を探すため、道中で接触するエヴァという謎の女性とともに、地下で起きていた謎に迫るものだ。
インディとは思えない超美麗グラフィックス
本作でまず、目を引くのが、インディーゲームとは思えないほどの圧倒的に美麗なグラフィックス。ゲーム前半は、一見ホラーゲームかと思えるほど、施設内の装飾にダークな雰囲気、中盤からは、いわゆるレトロ・フューチャーな機器がたくさん登場してくる。「BioShock」や「ウルフェンシュタイン」、このあたりの世界観が好みの人には、はまるのではないかと感じた。
王道アドベンチャー
本作では、テキストや音声による断片的な情報を集めながら、プレイヤーの想像の中で、そこで起きたことを読み解いていく楽しさがあるが、前半はシナリオの理解がやや難しいと感じる場面があった。ただ、後半になると、全貌が見えてくるため一気にストーリに引き込まれ、エンディングを迎えることができた。
また本作では、会話などに多少の選択肢があり、それによって、一応エンディングも変化するようであるが、変化は乏しいようだ。クリアまで5時間程度のボリュームという点も、良い意味でコンパクトにまとまっており、個人的には好印象だと感じた。
軽微な技術的問題
PS5でプレイしたにもかかわらず、美麗なグラフィックと引き換えに、一部の場面で、フレームレートが不安定になる技術的な問題はやや気になった。また、日本語化が不完全でやや不親切である点や、主人公の歩く速度が遅く、走ることも出来ないため、人によっては、ストレスを感じるかもしれない。
プレイ時間:約5時間
プラットフォーム:PS4 on PS5
レビュータイミング:クリア後