「Life is Strange: True Colors|ライフイズストレンジ トゥルー カラーズ」評価・レビュー

圧倒的な高評価のシリーズ第1弾「ライフイズストレンジ」から約6年の歳月を経て、最新作「Life is Strange: True Colors」が2022年ついに日本語版でリリース。PS5版をプレイし、クリアまで到達できたのでレビュー。

王道アドベンチャー

本作のストーリは、コロラド州の山奥にある鉱山を生業とする町『ヘイブン・スプリングス』に主人公アレックスが兄と再会するべく訪れるところから始まる。

町中の人が全員顔なじみで、必要最低限のお店が並ぶ、風光明媚な自然に囲まれた町で、BARの手伝いをする兄と無事に再会した初日、兄が衝撃の死を迎え、その真相を探るストーリ展開となっている。

本シリーズらしい引き込まれるストーリ展開であり、人々の心情描写も細かく描かれており、没入感たっぷりである。

ゲームシステム

本シリーズでは主人公の超能力的なギミックを使って、ストーリに変化を与えたり、難局を乗り越えるところに魅力があり、本作でも、主人公アレックスにそのような能力が備わっている。

しかし、本作ではその能力が、他人が強い感情を表しているときに、その感情を読み取ることが出来るという、初代にあった時間を巻き戻すようなインパクトのある能力ではなく、他のゲームにもありそうな平凡な能力にとどまっており、本シリーズ特有のシステムとしては本作はややパワーダウンした印象だ。

また、本シリーズでは重要な会話の選択局面では分岐が入り、選んだ選択肢によっては、まさにバラフライエフェクトのように、シナリオに変化が生じるようになっている。章立て構成になっており、章をクリアするごとに、他のプレイヤーがどのような選択をしたのかが統計データとして確認できる点はユニークだ。

とはいえ、そこまでストーリに変化を与えるような遊びにはなっておらず、リプレイ性はそこまで高くない印象だ。

ボリューム

ストーリーの詳細は、ぜひプレイヤー自身で体験してほしいことから、ここでは詳細は割愛するものの、分かりやすくも、王道のストーリー展開であることから、初代ライフイズストレンジと比較するとボリューム含めて、若干の物足りなさを感じる部分もあった。

次回作に期待

個人的には、本作も楽しむことが出来た。本シリーズの魅力はやはり「100点満点のハッピーエンド」ではなく、どこか満たされない部分や、上手く行かない部分が実際の「人生」そのものであり、その部分が本作の魅力であり、琴線に触れる部分ではないだろうか。

本シリーズは、個人的にも好きなシリーズであり、次回作が登場することを楽しみにしている。

メインキャラクターの一人であるステフを主人公としたボーナスエピソードも配信中だ。本編が楽しめた方は、ボーナスエピソード “Wavelengths(うつろい)”もプレイをお勧めする。

Life is Strange: True Colors
プレイ時期:2022年6月
プレイ時間:約9時間
プラットフォーム:PS5
レビュータイミング:クリア後
ストーリー
グラフィック
音楽
リプレイ性
良いところ
分かりやすいシナリオ
美しい音楽
気になるところ
若干物足りないボリューム
後半の雑な展開
変化の乏しい選択肢
3.7