本作は、ポーランドのデベロッパが開発したタワーディフェンス系の作品となっている。タワーディフェンスは、これまでたくさんの面白い作品が登場しているが、本作では、タワーディフェンス要素に、シューティング要素を加えて、多彩なゲーム性を生み出しているのが特徴である。また、画面分割、オフラインとなるが、二人協力プレイ可能な点もユニークである。2020年5月には、PS Plus加入者向けのフリープレイ作品にもなっているので、触れてみた方も多いのでは。
圧倒的完成度のタワーディフェンス
このゲームは、価格もリーズナブルでインディゲームの扱いであるが、グラフィック、サウンドをはじめ、非常に品質が高い作品ということが、最初のステージをプレイするだけで感じることが出来る。もともと、自身がタワーディフェンス系のゲームがそこそこに好きということもあるが、本作は、数多くあるタワーディフェンス系のゲームの中でも、プレイヤーを飽きさせない工夫やゲーム性の奥深さを感じることが出来た。
一般的に、タワーディフェンス系ゲームは、限られた資源、コストの中で、戦略的に大砲などを設置し、次々に迫ってくる敵軍を殲滅していくことに快感を覚えるゲームであるが、敵陣との交戦中は、プレイヤーはその様子を眺めているだけというゲームも多かった。
そんな中、本作では、プレイヤー自身も自機を操り敵陣への攻撃に参加することが出来る。この仕組みのおかげで、単調になりがちなタワーディフェンスが、変化に富んだ、目まぐるしいパニックゲームさながらの面白さに変貌するのである。とにかく忙しいっ!
多彩な戦略と目まぐるしいゲーム性
本作では、ステージ進行型であるが、それぞれの特徴あるマップが採用されており、味方のユニットの配置の仕方によって、敵の進行ルートを変化させることもできる。また、マップ上に配置されているビルなどを破壊しておくと、通路となる道が封鎖され、敵の進行を妨げることが出来るなどの遊びも用意されている。味方のユニットの種類、攻撃パターンの拡張、自機のアップデート等、ステージを進めるごとに、プレイヤーの選択できる戦略の幅が広がり、その試行錯誤が詰め将棋のような楽しさにもなってくる。
高難易度なゲーム設計
私のプレイが下手なのであろうが、本作は、なかなか高難易度なゲームであると感じた。ステージ5くらいまでは、ごり押しで進めることが出来るが、それ以降は、きちんと状況に応じた戦略で臨まないと、進めるのがとたんに厳しくなってくる。私はあまりゲームでEASYモードを選択することはないのだが、途中から泣く泣く難易度をEASYに変更して進めた。EASYの場合、設置できるユニットに余裕ができるため、やや無双状態で進めることも出来るので、初心者でも楽しむことが出来る。
冒頭でも触れたが本作は、2人協力プレイも可能で、きっと2人でプレイした場合、さらに楽しい時間を過ごすことが出来そうである。また、追加DLCもいくつか登場しているので、じっくりと腰を据えてタワーディフェンス系ゲームを楽しみたいのであれば、本作は間違いなくお勧めの作品である。
タワーディフェンス系ゲームが好きなら、間違いなくプレイして損なし!
プレイ時間:約40時間
プラットフォーム:PlayStation4 Pro
レビュータイミング:クリア後