CEROって何?ゲームの年齢レーティングを徹底解説!

日本でゲームを購入する際に必ず目にするのが、パッケージに記載された「CERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)」のレーティングです。このシステムは、ゲームの内容に応じて適切な年齢層を設定し、消費者が安心して選択できるようにするために存在します。この記事では、CEROの役割や年齢区分、評価基準について徹底解説します。


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1. CEROとは?

CERO(コンピュータエンターテインメントレーティング機構)は、2002年に設立された日本のゲームレーティング機関であり、主に家庭用ゲームソフトの年齢区分を設定しています。これは、ゲームの内容によって推奨される対象年齢を示し、消費者(特に保護者)が購入の際に判断材料として使うことを目的としています。

設立当初は、ゲームに含まれる暴力表現や性的な表現、犯罪描写などが社会的な問題とされ、未成年が適切なコンテンツに触れないよう規制が求められていました。このような背景から、CEROはゲームソフトの表現内容を評価し、対象年齢を分けるシステムを導入したのです。


2. CEROの年齢区分

CEROのレーティングは、主に5段階に分けられています。それぞれの区分は、ゲームに含まれる暴力、性的表現、犯罪行為、言語などの要素によって細かく評価され、どの年齢層が適切かを判断しています。以下は各レーティングの詳細です。

CEROレーティングマーク

CERO A(全年齢対象)


子供から大人まで誰でもプレイできる内容です。暴力表現や性的な要素はほとんどなく、教育的な内容も多く含まれることが特徴です。

例:『スーパーマリオシリーズ』

CERO B(12歳以上対象)


軽度の暴力や犯罪描写が含まれることがあるが、比較的穏やかな表現です。若干の戦闘シーンなどがあるゲームがこの区分に入ります。

例:『ポケットモンスターシリーズ』

CERO C(15歳以上対象)


よりリアルな暴力や犯罪行為の描写、あるいは性的な要素が増えますが、過激ではありません。青年層に向けた少しダークなトーンの作品が多いです。

例:『ペルソナシリーズ』

CERO D(17歳以上対象)


リアルな暴力や血みどろの戦闘シーン、強い言葉遣い、性描写が含まれることが多く、成人向けに近い内容です。

例:『バイオハザードシリーズ』

CERO Z(18歳以上対象)


成人向けのゲームで、過激な暴力、性的描写、犯罪行為の描写が含まれます。このレーティングは、18歳未満の購入が法律で禁止されています。

例:『グランド・セフト・オートシリーズ』

その他

 その他のマーク

1. 教育・データベース

CEROは単にゲームのレーティングを行うだけでなく、ゲーム業界や消費者に対して、健全なゲーム文化の発展を促進するための教育活動を行っています。例えば、保護者向けに子供が安全にゲームを楽しむためのガイドラインを提供したり、ゲームに含まれる表現の影響について情報を発信することがあります。また、レーティングに関する情報を蓄積し、データベースとして業界内外で活用できるようにすることで、ゲームの健全な普及に貢献しています。


2. 規定適合

「規定適合」とは、ゲームがCEROの審査基準に従って適切に評価されたかどうかを確認するための手続きです。ゲームソフトがCEROの基準に適合しているかどうかを判断し、必要に応じて開発者側に修正を求めることがあります。これにより、消費者が安心してゲームを楽しめるよう、暴力や性的な表現が適切に規制されています。


3. 審査予定

「審査予定」は、CEROが今後審査する予定のゲームタイトルやコンテンツに関する情報を指します。通常、ゲーム開発会社がリリース前にCEROに審査を依頼し、そのゲームがどのような年齢区分に分類されるかを判定します。審査が完了する前に、予定として情報が公開される場合もあり、これにより業界関係者やプレイヤーはリリース時期や年齢制限の情報を事前に把握することができます。


3. CEROの評価基準

CEROは、ゲームの内容に応じて評価を行い、各要素がどの程度の年齢に適しているかを判断します。以下のような要素が評価基準として挙げられます。

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  • 暴力表現:敵を攻撃する際の流血表現や、戦闘の残虐さがどれだけリアルかが評価されます。
  • 性表現:性的な表現や露出がどれほど含まれているか、未成年にとって不適切な描写があるかどうかが重要です。
  • 犯罪行為:盗みや殺人、薬物使用などの違法行為が描かれる場合、その内容が深刻かどうかが審査されます。
  • 言語:汚い言葉や侮辱的な表現が使われていないかが評価され、過激な言語が含まれる場合、年齢区分が上がることがあります。

これらの基準は、CEROが審査する際の大きな要素となり、ゲームのレーティングに反映されます。


4. CEROの役割と重要性

CEROは、単にゲームの年齢区分を決定するだけでなく、社会におけるゲームの安全な楽しみ方を推進する重要な役割を担っています。特に、保護者にとっては、子供に適したゲームを選ぶための指針として機能しています。また、ゲーム業界にとっても、レーティングが販売に影響を与えるため、CEROの評価は非常に重要です。

例えば、CERO Zのレーティングを受けたゲームは、18歳未満の購入が法律で禁止されているため、販路やマーケティングが制限されることがあります。

一方、CERO Aのゲームは、全年齢対象として広く販売され、ターゲット層が大きくなるというメリットがあります。


5. CEROに対する課題と議論

CEROのレーティングシステムは、多くの保護者や消費者にとって有益ですが、時折その評価基準が厳しすぎる、あるいは曖昧だという批判も存在します。

特に、同じ内容を扱ったゲームでも、他国のレーティング機関とCEROの評価が異なることがあり、日本では表現が制限されるケースがあります。これにより、オリジナルの表現を求めるプレイヤーからの不満が生じることもあります。


まとめ

CEROは、日本国内でゲームの年齢区分を設定し、ゲームが適切な年齢層に提供されるように管理する重要な機関です。

保護者や消費者にとっては、購入の際の信頼できる指針となる一方で、表現の自由とのバランスをどのように取るべきかという議論も続いています。

CEROのレーティングを理解することで、より安心してゲームを楽しむことができるでしょう。