「Planet of Lana – プラネット・オブ・ラーナ」評価・レビュー

初めてトレイラーを観た時から、非常に美しく印象的なビジュアル表現が脳裏に残り、必ずプレイしようと心待ちにしていた本作「Planet of Lana」。このほど、PS5版もリリースされたので、早速プレイしクリアまで到達したのでレビュー。

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「和」を感じさせる新たなプラットフォーマー

Planet of Lana – Official Launch Trailer

本作は、傑作と名高い「INSIDE」、「LIMBO」にインスパイアされたプラットフォーマー。いわゆるメトロイドヴァニアのような探索を繰り返すのではなく、基本的に横スクロールに、パズルやアクションをこなしながら、リニアに物語を進めていくゲームスタイルだ。

想像力を掻き立てる舞台設定

ジブリの背景画を思わせるビジュアル

本作は、少女ラナが、突如エイリアンの機械に侵略され、誘拐されたラナの姉を救出するための旅に出るところから始まる。途中、ムイという小さな相棒と出会い、ともに協力しながら旅を進めていく。

そんな絶望的な設定とは真逆に、本作では、まるでジブリの背景画を思わせる、美しい配色のビジュアルが随所に登場する。「INSIDE」、「LIMBO」のダークな世界観とはまた違った趣きがあり、見せ方やリッチなオーケストラサウンド含め、そのシネマティックな要素は、本作の特徴の1つと言えるだろう。プレイ中、何度もうっとりとする感傷的な気持ちになった。

サウンド楽曲を名作「人喰いの大鷲トリコ」を担当した古川氏が担当していることも、日本人の私の心の琴線に触れる要因の1つになっているのかもしれない。

シンプルなゲーム性

少女ラナと相棒ムイ

基本的には、プレイヤーは少女ラナを操作することになるが、ラナとムイはともに、直接戦闘能力を持たず、敵に発見されないようにステルスを利用したり、環境を利用して脅威を回避していく必要がある。ラナを操作しつつも、随所にムイに指示を与えながら、協力して様々なパズルを解き進めていく。

「INSIDE」、「LIMBO」同様に、テキスト等の文字情報による説明は皆無となっており、キャラクターのジェスチャーや、画面情報からプレイヤーが想像力を発揮し、考察しながら進めていくスタイルだ。

ゲーム全体の難易度自体は、そこまで高くなく、後半は多少難しい箇所もあるが、ほとんど人は試行錯誤することで突破可能だ。ゲーム性がシンプルなので、後半はややバリエーション不足を感じる箇所もあった。

新たなプラットフォーマーの名作

新たなプラットフォーマーの傑作

「Planet of Lana」はクリアまで3~4時間程度のボリュームとなっており、短い時間の中で、忘れがたい体験をもたらしている。

全体として、非常に高品質なプラットフォーマーとなっており、新しいゲーム性や目新しさには乏しいものの、個人的には、「INSIDE」、「LIMBO」に並ぶ、名作の1つと言える作品と感じた。

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Planet of Lana - プラネット・オブ・ラーナ
プレイ時期:2024年4月
プレイ時間:約4時間
プラットフォーム:PS5
レビュータイミング:クリア後
シナリオ
グラフィック
音楽
新規性
やり込み度
良いところ
惹き込まれるビジュアルと演出
うっとりするサウンド
気になるところ
やや冗長なゲーム性
4