「パンツァードラグーン:リメイク」評価・レビュー

パンツァードラグーン:リメイク

1995年にセガサターン用に発売された往年の名作「パンツァードラグーン」が、2020年、グラフィックを刷新し、リメイクされた。オリジナル版は未プレイであったものの、その独特の世界観と、セガサターンを代表する名作ということで、いつかプレイしてみたいと思っていたところに今回のリメイク。非常にコンパクトなボリュームであると聞いていたこともあり、早速手にしクリアまでプレイ。

王道のレールシューティング

パンツァードラグーン:リメイク

本作は、文明が崩壊した世界の中、とある青年がドラゴンに跨って大空へ飛び立つという設定。冒頭にオープニングがあるものの、あまり詳細なストーリは語られず、想像で補う必要がありそうだ。

ゲームは、ドラゴンを操作しながら、迫りくる敵を打ち落としていく、いわゆるシューティングゲームとなっている。似たようなゲームとしては「スペースハリアー」等が挙げられる。

本作の特徴は360度(正確には前後・左右)から敵が迫ってくるため、画面表示を切り替えながら四方八方の敵を打ち落としていく必要がある。ここは、若干慣れないシステムで、人によっては、画面酔いを起こしたり、若干操作性に欠けるプレイと感じる部分かもしれない。

通常の弾丸のほか、ボタン長押しにより敵をロックオンし、ホーミングミサイルを撃つことも可能だ。最初は操作に戸惑いつつも、徐々に慣れてくるだろう。

ゲームボリューム

ゲームはステージクリア制になっており、全7ステージ。1周全7ステージは、プレイ時間にしておおよそ2時間程度。非常にコンパクトなボリュームなので、物足りないと感じる人もいるだろうが、本作のゲーム性を考えるとこの位がちょうどよく、クリアした後の読了感も心地よい。昔のゲームはこの位のボリューム感が当たり前だったのかもしれない。

また、1ステージクリアごとに、リザルト画面が表示され、敵の撃破率等が表示されるので、100%踏破を目指してプレイするのも一興。

リメイクとしての完成度

本作はリメイクということもあって、いくつかの点でオリジナルからの変更点がある。当然であるが。まずはグラフィックやBGM。現在の技術で大幅に刷新されており、30年ほど前のゲームなので当たり前だが、全く別物と言ってよいレベルにまで引き上げられている。

ただ、ハンドガンのSE、ドラゴンのレーザーの音、ドラゴン2種の鳴き声等、一部のSEが変更されており、熱烈な原作ファンからすると若干不満の点になりそうだ。

全く完璧なリメイクではないものの、原作をプレイしていない方には、新鮮な体験になりうるだろうし、原作ファンにとっても、あの世界観を再訪する良い機会になるだろう。

本作の続編となる、「パンツァードラグーン ツヴァイ」のリメイク版も現在開発が進められていることが、既に発表されている。こちらも楽しみである。

パンツァードラグーン:リメイク
プレイ時期:2022年9月
プレイ時間:約2時間
プラットフォーム:PS4 on PS5
レビュータイミング:クリア後
シナリオ
グラフィック
音楽
リプレイ性
良いところ
往年の名作がプレイできる
コンパクトでちょうど良いボリューム
気になるところ
若干ロードが長い
独特の操作性
3.6